10月9日(土)リオネットセンター大宮店補聴器ブログ担当柴田です^^

【昨日の続き】です。
昨日はファンクショナルゲインの測定について書きましたが、正しく測定行ったとしても
補聴器使用の最大の目的、会話がしっかり聞き取れるかを確認することは出来ませんと結びに書きました。
何故なのか、今日は続きを書きたいと思います。

装用閾値の測定は柴田が補聴器業界に足を踏み入れる前よりずっと以前より、客観的な補聴器装用時の
効果測定法として用いられている測定方法になります。
この、すっと以前よりというところが実は大きな問題なのです。
下の図を見て頂けると少しわかりやすくなると思います。

赤い線が、ずっと以前当たり前の様に補聴器装用時の効果測定として装用閾値の測定が用いられていた時に
一般的だったリニア増幅の入出力特性を現した線になります。
補聴器に入力される音の大きさが大きくなった分だけ、補聴器から出力される音の大きさも大きくなるので
小さい音がどの位で聞き取れるかを知ることが出来れば、会話の大きさの音がどの位で聞き取れているか
想定することが容易に出来ました。(小さい音のGainと会話の大きさのGainが同じ)
非常に有効な測定方法だったのです。

しかし現在当たり前になっているノンリニア増幅の入出力特性を現した青い線にご注目ください。
小さい音の聞こえ方は同じでも、補聴器の入力音圧が大きくなると補聴器から出力される音の大きさが
リニア増幅の赤線と比べて小さくなってしまいます。
(小さい音のGainより、会話の大きさのGainが小さくなりリニア増幅の補聴器より会話が聞こえにくい)

すっと以前は有効だった測定方法が、実は時代遅れの測定になっているのです。
ノンリニア増幅の補聴器の場合は、補聴器に入力される音の大きさによって補聴器から出力されるの利得が
変化していることに注意が必要なのです。
装用閾値の結果は、主に小さな音がどれ位のレベルできこえ始めるかを評価している形になるため、
会話レベルの音や大きめの音など、装用閾値の測定だけでは把握しきれないお客様が聞きたい音が補聴器に
入力された時に聞こえやすい大きなになっているか確認出来ないのです。
もし客観的な測定として装用閾値の測定を行うのであれば、圧縮比の高いノンリニア増幅の補聴器では
最小可聴閾値は35dBHLでは全然足りないということが起こり得ます。
昔の知識のまま惰性で測定を行っていると、良く聞こえていますねと判断することになってしまうのです。
長く経験していても、知識のアップデータは必ず必要なのです。補聴器フィッティングは日々勉強です!

【次回どうしたら聞こえる補聴器に出来るか】認定補聴器技能者の挑戦!をお待ちください!

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